学校で英語を習うときは、単語や文法を勉強して長文読解に入ります。
社会人になってからも同じ方法で勉強を再開し挫折してしまう人が多いと思います。
イマージョンは、自分の理解できる範囲で英語に浸り、無理なく自然に英語を身に付けられるようになります。
「英語の勉強が続かない」と悩んでいる人の多くは、意志が弱いのではありません。
学校で学んだとおりのやり方をしているかコンテンツのレベルが合っていないだけです。
わたしはそのことを、元英語教師として10年以上たってから、自分自身の挫折で身をもって知りました。
この記事では、イマージョン学習を始めるための最短ルートを、できるだけシンプルに書きます。
まずは理解可能なインプットを。大量に。毎日。
アプリも、単語帳も、文法書も、いったん脇に置いてください。
必要なのは「英語が大量に耳に入ってくる環境」を作ることだけです。
まずは、毎日聞く習慣を作ることに専念します。
すると徐々に英語が雑音ではなく意味として理解できるようになります。
わたしは、毎日Threadsで自分が聞いたコンテンツを投稿しています。
投稿そのものはYoutubeで聞いたコンテンツのURLを載せるだけのシンプルなものですが、
継続が苦手なわたしでも、Threads投稿を開始後、毎日英語を聞く習慣ができました。
SNSはちょっと・・・という方は、Googleカレンダーに入力や日記に書くこともおすすめです。
そもそもイマージョンとはなにか
イマージョン(Immersion)とは、英語を「勉強する」のではなく、英語を通して何かを「理解・楽しむ」ことで自然に習得していくアプローチです。
母語習得を思い出してください。日本語を話せるようになるとき、文法書を読んだわけでも、単語を暗記したわけでもない。日本語に囲まれた環境で大量のインプットを受け続け、気づいたら話せていた。イマージョンは、その状態を大人になってから意図的に作り出す学習法です。
言語習得研究者スティーブン・クラッシェン(Stephen Krashen)は、意識的な「学習(learning)」よりも無意識の「習得(acquisition)」の方が実際の言語運用能力の基盤になると論じています。そして習得は、現在の自分のレベルより少し上の「理解可能なインプット(Comprehensible Input)」を大量に受け取ることで起きる、というのが「i+1理論」です。
なぜ教科書では上達しないのか
クラッシェンの理論から考えると、教室英語の限界が見えてきます。週数時間の授業では、習得に必要なインプット量にまったく届かない。テストのための「学習」は積み上がっても、自然な「習得」はほぼ起きていない。「勉強したけど話せない」の理由はここにあります。
わたし自身、英語教師をしていたころ、生徒たちに同じことが起きているのを見ていました。でも当時は「もっと勉強すれば」としか言えませんでした。イマージョンの考え方を知ったのは、教師をやめてからのことです。
まずは聴くことから始める
まずは、聴くことから始めます。
コンテンツ選びのポイントはひとつです。内容が7割以上理解できるものを選びます。子ども向けアニメや、あらすじをすでに知っている作品から入るのが自然です。「自分には簡単すぎるかも」と感じるくらいがちょうどいいスタートです。
わたしは、10年のブランクを経て英語を取り戻そうとしたとき、最初に選んだのはBBC Radioとネイティブ向けのPodcastでした。TOEIC 820点を持っていても、まったく続きませんでした。内容がわからない音声は脳にとってただの雑音で、聴き続けることが苦痛になっていきました。
イマージョンに限らずは、継続しないことには上達しないので、クラッシェンの理論にも従い、
必ず、7割以上理解できる英語が聞けるコンテンツを選びましょう。
おすすめコンテンツ(無料)
Curious George(おさるのジョージ)
YouTubeで英語公式チャンネルが無料公開されています。1話約22分。シンプルな語彙・繰り返しの多い展開で、内容が頭に入りやすい。A1〜A2レベルのおすすめチャンネルはこちらでまとめています。
おすすめYouTubeチャンネル5選を読む →
Active ImmersionとPassive Immersion
イマージョンには2種類のやり方があります。
画面に向き合い、内容に集中して視聴すること。毎日1エピソードを観ることを基本にします。
寝る前の20〜30分でも、積み上がっていきます。
通勤中・家事中など、すき間時間に英語音声を流すこと。必ず「一度観たことがある音声」を使います。内容がわかっているから意味が入ってきます。知らないコンテンツをながら聴きしても、7割以上理解できるコンテンツのルールから逸脱しているため、意味として英語が入ってこなくなり上達しません。また、聴いていてだんだんつらくなってくるので継続できなくなります。
Active Immersionで観た話 → その音声をPassive Immersionで繰り返す。このサイクルが無理なく回ります。通勤の往復・昼休み・家事の時間を足すだけで、意識せずに1〜2時間のインプットが積み上がります。
よくある疑問
文法は勉強しなくていいの?
最初は不要です。クラッシェンは、意識的に学んだ文法知識(learning)はとっさの会話でモニター(自己修正)として機能することはあっても、流暢な言語運用の基盤にはなりにくいと論じています。まずインプットを増やすことが先決です。
英語字幕は使っていいの?
はい、特に最初は問題ありません。内容を理解しながら英語音声を聴くことが目的なので、日本語字幕でも構わない。理解度が上がるほど、インプットの質も上がります。
1日どのくらいやればいい?
量より先に「毎日続けること」を優先してください。1エピソード観るだけでいい。通勤のながら聴きをプラスするだけでいい。まとまった時間を確保しようとすると、そのハードルで止まってしまいます。
まとめ
📌 この記事のポイント
- まずは、聴くことから始める。
- 理解可能なインプットを大量に受け取ることで言語は習得される
- 内容が7割理解できるコンテンツを選ぶ。難しすぎるものは習得に結びつかない
- Passive Immersionは「一度観た音声」を繰り返す。知らない音声はながら聴きに向かない
次のステップ
A1〜A2レベルのYouTubeチャンネルを5つまとめています。
合計188時間分の無料コンテンツです。

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